解答と解説
(1)A ウ
【解説】
空欄の後ろの“93 countries.”から、スタッフが国の“数”について答えていることが分かる。数を尋ねるときは“How many …?”を使うので、答えはウ。
B オ
【解説】
空欄の前にスタッフの“Do you know …?(…を知っていますか?)”という質問があることから空欄の中はYesかNoのどちらかで始まると予想できる。空欄の後の“What does it mean?”から、大樹は“refugee athletes”についての説明を求めているので、知らなかったと考えるのが妥当。したがって答えはオ。
C ア
【解説】
空欄の前に大樹の“Did they …?”という質問があるので、空欄にはカの“Yes, they did.”またはアの“No, they didn’t.”のどちらかが入る。質問と空欄の後の返答を見比べてみると、難民チームの選手は国旗ではなくオリンピックの旗を持って行進した、とあるので答えはア。
D エ
【解説】
スタッフの質問に対しての大樹の答えは“Of course.”で終わっていると考える。その後に会話が続いていないことから質問でも質問に対する返事でもないエが答えとなる。
(2)解答例:日本オリンピック博物館の天井が、1964年の東京オリンピックに参加した国からもらった種から育てた木で作られていること。(42字)
【解説】
ここでの“That”は、直前のスタッフによる説明“Wood from trees … the 1964 Tokyo Olympics.”を指している。これを日本語訳し、“1964年の東京オリンピック”と“種”の2つの語を使って指定の字数でまとめる。
解答例は、“日本オリンピック博物館の天井が1964年の東京オリンピックに参加した国からもらった種から育った木で作られていること”。
“was used(作られた)”や“were given(贈られた)”といった受け身の形が多用されているので、これを正しく訳すことに注意しましょう。
(3)ウ
【解説】
“there”が含まれる文章の3つ前の文からを読み直してみると、ユスラ選手はシリア→ギリシャ→ドイツ、と移り住んでいったことが分かる、thereがかかっているのは“lives”と“practices”なので現在形。したがってthereとはユスラ選手が今住んでいる場所の事だと考えられる。よって答えはウ。
(4)ア 難民(国をもたない人々)
イ (一つの)チーム
ウ オリンピックに参加する
【解説】
ジェニーの言った“a great idea”は、大樹がこれまでの話を聞いてまとめた“refugees like her are going to make one team and join the Olympics”を指している。“refugees”とは、国を持たない人々、母国を追われた人々の事なので“難民”と訳すことができる。つまり答えは、(ア:難民)が(イ:1つのチーム)を作って(ウ:オリンピックに参加する)というアイデア。となる。
“1つのチーム”は“one team”の日本語訳。
“join”は“参加する”という意味。
(5)イ
【解説】
各選択肢日本語訳:
ア:オリンピックの歴史について学ぶための
イ:世界の難民について学ぶための
ウ:オリンピックに参加するための
エ:オリンピックの試合観戦を楽しむための
空欄の直前にあるのは2016年リオオリンピックで初めて難民チームがつくられ、彼らも参加した開会式が世界中で放送された、という話題なので、答えはイ。
(6)イ 、エ
【解説】
ア:ユスラ・マルディニ選手は彼女が21歳の時にシリアを離れた。
→ユスラ選手は現在21歳で2015年にシリアを離れたとあるので×。
イ:日本オリンピック博物館は2019年に開館した。
→本文の会話がされているのは2020年、この時点における“昨年9月”に開館した、とあるので○。
ウ:およそ200の国々が1964年の東京オリンピックに参加した。
→1964年に参加したのは93か国。およそ200か国が参加するのは2020年の話なので×。
エ:10人の難民選手は2016年のリオオリンピック開会式でオリンピックの旗とともに歩いた。
→本文にはリオオリンピックで10人の難民選手がチームを作ったこと、彼らが開会式でオリンピックの旗と行進したことが書かれているので○。
オ:難民選手は2020年に初めてチームを作る予定だ。
→2016年に一度難民チームが作られているので×。
よって、答えはイとエ。
以下、本文日本語訳。
スタッフ:日本オリンピック博物館へようこそ!よろしくお願いします。
ジェニー:こちらこそよろしくお願いします。とてもわくわくしています。
スタッフ:この博物館は昨年の9月に開館しました。ここでは1964年の東京オリンピックの歴史について学ぶことができます。天井をご覧ください。北海道の木から出来た木材が天井には使われています。その木は種から育てられており、種は1964年のオリンピックに参加した国々から贈られたものなんです。
ジェニー:本当に?それは良いお話ですね。いくつの国が参加をしたのですか?
スタッフ:93か国です。
ジェニー:なるほど。では、今年の東京オリンピックにはいくつの国が参加する予定なのですか?
スタッフ:およそ200か国と、“refugee(難民)”選手のチームが参加します。
大樹:とてもたくさんの国ですね!でも、“refugee”選手のチームとは何ですか?
スタッフ:チームには37人の“refugee”選手がいます。彼らはエチオピア、スーダン、シリアなどといった異なる国々の出身です。あなたは“refugee athletes”という言葉を知っていますか?
大樹:いいえ、知りません。どういう意味ですか?
スタッフ:“Refugees”は、国を持たない人々を意味します。彼らは戦争や政治的な理由によって彼らの国や家から離れなければならなかったのです。例えば、21歳の水泳選手、ユスラ・マルディニ選手は“refugee”チームの所属です。彼女はシリアで生まれました。しかし2015年、戦争中に母国を離れました。彼女はギリシャへ旅をし、そしてドイツへと引っ越しました。今はそこに住んで、水泳を練習しているのです。
大樹:なるほど。彼女は母国へ帰ることができず、国の代表水泳チームの一員となることができないのですね。だから彼女のような“refugees”は1つのチームを作ってオリンピックに参加する、ということなんですね。
スタッフ:そう、その通りです。
ジェニー:素晴らしい考えですね!彼らは初めてチームを作るのですか?
スタッフ:いいえ。2016年のリオオリンピックでは10名の“refugee”選手が初めてチームを作りました。彼らは1つのチームとして開会式で行進をしたのです。世界中の多くの人々が開会式をテレビで観て、“refugees”の困難な状況について学びました。
ジェニー:良いことですね。その事は私たちが世界の“refugee”について学ぶ良い機会を与えてくれたと思います。
スタッフ:その通りですね。
大樹:彼らはリオの開会式で行進するとき、自分たちの国旗を持って歩いたのですか?
スタッフ:いいえ。彼らはオリンピックの旗とともに歩きました。
大樹:へえ、なるほど。それも良いお話ですね。
スタッフ:あなたたちは7月にある2020東京オリンピックの開会式は見ますか?
大樹:もちろん。待ちきれません!